まだまだ。
9時を回ると、ちょっと悪いと断りを言って

電話をかけ始めた。

「あぁ、唯先生。
大丈夫?まだみんなと一緒?
家に帰る前にメールしてくれる?
んじゃ、後で。」

どうやら、相手は唯ちゃんみたいだ。

「唯先生とお付き合いされてるんですか?」

僕の質問に

「嫌。
唯先生、家に帰っても一人だから
四人や俺が、危なくないように気にかけてるんだ。
真っ暗な家に帰るのが怖いらしくて。」

「唯先生らしいですね」とつい呟いて

不味かったか?と、はっとしたけど

特に変わった様子がないから、聞き流されたと安心していたら

「唯先生と知り合い?」って。

「あっ!………いえ、直接知り合いってことは………。
友達が昔付き合ってて………。」

「もしかして…………朋君?」

これにはびっくりした。

朋の名前を、悠人先生が知っているとは。

「あっ、はい。
前の彼氏の名前も知ってるんですね。」

「あぁ、四人も知ってるよ。
彼を悲しませたから……恋愛出来ないって言ってたから。」

「えっ!そうなんですか?!」

びっくりする僕に

「唯先生の初恋だったらしいよ。」って
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