まだまだ。
「それで??
朋はどうしたいんだ?
別れたくはないんだろう?」

「あぁ。」

ビールのピッチばかり進む朋は………

もう考えることさえ、諦めたようにうつる。

「…………………どうしたいんだろうなぁ。」

「好きなら………諦めるなよ。
たぶん恋をするのが初めてなんだろうから。
ゆっくり待ってあげないと………
別れて後悔するなら………もう少し頑張ってみろよ。
辛くなったら、いつでも付き合うからさ!」

別れてくれたら、僕にもチャンスがあるか?なんて考えた事も

あったけど………

これ程落ち込んでる朋を目にすると

ホントに唯ちゃんの事が好きなんだなぁ~と

思わず応援していた。

唯ちゃんがウソを言うようには思えないけど………

家族がいないのに、厳しいというのは分からない。

男が苦手な唯ちゃんが

無理してまで朋と付き合うとも…………。

きっと何か理由があるはずだ。

酔いつぶれていく朋を見ながら

謎だらけの唯ちゃんの事を思っていた。
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