美しき復讐
「おい。だから、さっきも」
「はいはい。ごめんって」
べつに、あれくらいいいじゃない。
ただの幼馴染なんだから。
あ、ついた。なに食べようかしら?
「バナナチョコのと、拳太は?」
「チョコミントを。」
チョコミントか、私は苦手だな…。
なんか、甘いのにスーッてするのがちょっと、ね。
とにかく苦手なの。
「お待たせしました。おまけのクローバーのしおりです。お2人に幸あらんことを。」
「ありがとうございます。」
結構可愛いわね。
ま、いいわ。
「はい、拳太。もうすぐ試合でしょ?お守りとしてあげる。」
「!?いいのか?お前が近くにいるみたいでなんだか力出るぜ。」
あっそう…。
良かったわね…。
「おい、クリームついてるぞ。とってやるからもう少しこっち来い。」
「え?あ、大丈夫。自分で取るから。」
「なんだよ、恥ずかしがってんのか?」
…。
ぬけている彼女に付いているクリームを見つけた彼氏。
彼女の方が恥ずかしがっているように見えるかしら?