姫は王となる。
王の席がある上座まで来ると、いつもの位置に風の姿があった。
「おはようございます、王様。本日は、王室までお迎えに行けず、申し訳ございませんでした」
膝まつき、深く頭を下げた風。
「…いい」
短く返事をすると、椅子に座った。
"何を考えているー?"
と、大臣たちの前では聞けない。
会議が終わったら、風と二人で話し合わねば…
王様が着席すると、大臣たちも膝まついていたのを立ち上がり着席した。