姫は王となる。
王様ー…
急にそんなことを言われても、どうしていいかわからない。
女で生まれた私は、王を継ぐことなどないと思っていたからー…
しかし、状況が変わった。
「…北国に母様が人質としている。下手なことはできない」
このままでは、いけない。
「しかしこちらも、お父様と兄様が北国によって殺されてしまった」
風も…
生きてはいるが、重傷であることには違いない。
「このままでは許されないのは、確かだ。今回の事件を解明次第、人質となったお母様を助け、北国と全面的に対立する」
王の勉強など、一国の国を守る勉強などしてこなかった。
けど、これは王族の血なんだろうか?
「絶対に許さない」
お父様と兄様の敵ー…
東国として、北国を許すわけにはいかない。