姫は王となる。
「花蘭女王を殺せ!!!」
「!?」
北国の王がそう叫ぶと、百人近い護衛兵が現れた。
「なっ…こんなにいたとは…」
カイトの表情も、焦り始める。
北国は百人近い護衛兵、こっちは今は10人ぐらいしかいない。
「応援を呼べ!!それまでは、持ちこたえるぞ!!」
カイトも腰の剣を抜き、戦闘体制に入る。
ドクン
ドクン
「花蘭女王様が来なければ、護衛長だけの犠牲で済んだのに」
カイトの肩越しに、ニヤリと笑いながら言った北国の王が目に入った。
ドクン
ドクン
「…」
護衛長の…
犠牲ー?
ドクンー