姫は王となる。
王としての威厳とは
もう着ることはないウェディングドレス。
なのに、今だに処分できずにいる。
私の今の支えは、このウェディングドレスの奥の方にある思い出だけだからー…
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「風様の護衛の任務を解かれただと!?」
「そうなると、誰が護衛長を務めるのだ!?風様の父上も亡くなり、風様には他にご兄弟はいなかったはず…」
「代々、王族の護衛は風様の家で守ってこられた。それを、今さら他の者が務めるなどー…」
前回の会議で、一週間後に会議を再び行うと伝えた。
だから今、大臣達を再び召集し会議を行っているんだがー…
「王様!何故、風様の任務を解かれたのですか!?」
今回の会議も前回の続きで、今後の北国への対応と、国民の不安や不満、安全を確保するという議題だったはずー…
なのに、今この会議室の中は、風の話題ばかり。
「王様!今後の護衛長を、誰にするおつもりで?!」
大臣達よりも一段上がった上座に座り、大臣たち全員の顔を見るがー…
「…はぁ」
溜め息しか出ない。