姫は王となる。
「…」
女の子たちの心の悲鳴ー…
私は、それを受け止めなければならない。
「…副長、この者たちを安全な場所にー…住む場所や必要なものが揃うまでは、城の中で保護しろ」
「しかし…」
そう命令すると戸惑った副長は、背後にいる風を見た。
「無事に城まで送り、老婆に今王様が仰ったことを伝えよ」
風が改めて、副長に指示を出した。
「はっ」
副長は頭を下げると、泣きじゃくる女の子たちを連れて行った。