愛を知らない君へ


お昼ご飯を食べ終わった後も私達はたくさん遊んだ


遊んでいると時間が進むのはあっという間で。


もうバイトの時間になってしまった


「ふう、るい、お姉ちゃんそろそろ行かないと」


風「えー!もう行っちゃうのー?」

月「もっと遊ぼーよー!」


「ごめんね、陸斗お兄ちゃんが待ってるからね」


風「そっか...。」


月「じゃあまた明日ね!」


「うん、いい子にしてるんだよ」


そう言って、私は1階に降りていった


「陸斗さん、すみません。お待たせしました」


陸「いや、全然大丈夫だよ。
じゃあ今日もよろしくね」


「はい、よろしくお願いします」


そうして、バイトが始まった。


このカフェでは私はキッキンとして働いている


人と関わるのはあまり好きではないから、私にはちょうどいい仕事だった。


もくもくと作業をしていると、もう10時になっていて、


陸斗さんが


陸「蘭ちゃん、もう上がっていいよー」


と言ってくれた。



私はそれを聞くと、すぐに帰る支度を済ませて、


「それじゃあお先に失礼します
明日もよろしくお願いします」


そして、カフェを後にした。


その後、私が向かうところは家ではなく、もうひとつのバイト先


私のもうひとつのバイト先は家から1番近いコンビニだ


そしてコンビニのバイトも終わった今の時間は深夜の1時。


高校生がこんな時間まで働いてもいいのか、という疑問もあるかもしれないが、店長が緩い人で事情を話せば、特別に、という事で雇ってくれた。


本当はダメなんだけど、そんなことも言ってられない。


私は少しでも多くお金を稼がなきゃいけないんだ。


家への帰り道。


家へと近づいていく度に、私の足は重くなっていく


あの人は家にいるのだろうか。


起きているのだろうか。


起きていなければいいと、


家にいなければいいと、


そんな願いをもって、私は帰路についた。
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