愛を知らない君へ
車に揺られること20分ほど。


やっと、倉庫に着いたらしい。


運転手さんにお礼を言って、車から降りると、


もう2人は倉庫の前までいて、急いで追いかけた。


倉庫の前までくると、ガヤガヤと騒がしい音が聞こえる。


この中に入っていくのかと思うと、少し気が引けるけど、ここでうじうじもしていられない。


奏「ちょっと顔が怖いやつもいるけど、
みんな良い奴だから。」


如月さんがそう言ってくれる。


私は、


「はい」


と笑顔で頷いて、倉庫に入っていく2人の後を追った


中に入ると、それまで談笑していた人達が一斉に


「「「こんにちは!!」」」


と言ってくるもんだから、少し驚いた。


2人は慣れている様子で、


それぞれ返事を返している。


そして、2人の後ろにいる私に気づくと、


みんな驚いた顔をして、


近くにいた人が


「そちらの方は?」


と、如月さんに聞いていた。


如月さんは、


奏「あとで説明するから、
全員集めておいてくれる?」


と、その人に言った。


そうこうしているうちに、


2階の幹部室?ってところに着いた。


この部屋は幹部と認められた人しか入れないらしい


私は、姫だからいいらしい。


よく分かんないけど


扉を開けると、そこにはソファ、テレビ、キッチンまで着いていて、ここで生活できそう。


そんなことを思っていると、


奏「蘭ちゃん、そのソファに座ってくれる?」


と、如月さんが言ってきたので、


入口の1番近いソファに座った。


この部屋にはすでに人がいて、私を見て目を丸くしている。


奏「とりあえず、自己紹介しようか」


如月さんがそう言って、自己紹介が始まった。

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