愛を知らない君へ

「…ん!……ら……ん……!」


「らん!!」


誰かの声がする。


誰?


お母さん?


お父さん?


「ん……。」


私はうっすらと目を開ける


目の前には心配そうなみんなの姿


そっか、ここ倉庫か


「おはよう」


そう言うと、みんなホッとした顔で


「「おはよう」」


と言ってくれた。


誰かが挨拶を返してくれることが嬉しくて


また自然と笑顔になる


あぁ、きっと私はあなた達を信じようとしてるんだね



あなた達になら本当の私を見せてもいいかな?


でも、それはもう少し時間がかかりそうだな



それまでもう少しだけ待っててね
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