愛を知らない君へ

「じゃあ私、そろそろ行くね」

湊「送っていく」

これが毎回となると、ちょっと申し訳ないな

「ごめんね、ありがとう」

それから、湊音のバイクでバイト先に近い公園まで送ってもらった。

湊「ここでいいのか?」

「うん、ありがとう」

湊「あぁ」

「じゃあね」

湊音と別れたあと、ダッシュでお店まで向かう

バイトの時間はまだ大丈夫だけど、少しでも長くあの子達といたいから。

「こんにちはー!」

陸「あぁ、蘭ちゃん、こんにちは」

「それじゃあ、私、時間まで2階にいますね」

陸「りょーかい」

陸斗さんにそう言って、私は足早に2階に上がる

ガチャッ

『『お姉ちゃんだー!』』

笑顔で走りよってくれる弟達

私はこの笑顔があるから頑張れるんだ

大丈夫、お姉ちゃん、頑張るからね

「ふう、るい、
お姉ちゃん、ここにこれるの少なくなっちゃう
かもしれないけど、その分、電話でいっぱい
話そうね」

2人は少し悲しそうな顔をしたけど、

『『分かった!』』

と言ってくれた

ごめんね、こんなお姉ちゃんで


それから、私は弟達と話した後、バイトをして

終わった今の時間が午後11時

「すみません、お先に失礼します」

そして、次のバイトの向かおうとコンビニに足をむける。

みんなには辞めるなんて言ったけど、やっぱり辞められない。

できるだけ多くのお金がほしい

心配してくれていたのは痛いほど伝わってきた。

けれど、やっぱりこれだけは譲れない。
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