Christmas Eve の 奇跡
1人がこんなに寂しいとは思ってはいなかった。
街は12月。
クリスマスで染まった街並みに、
私は想い出の涙を浮かばせた。
途絶えがちになった彼との連絡……
やはり遠距離って駄目なのかな?
なぜだか、そう思うようになってきていた。
いつしか明後日はクリスマス。
部屋にいる時間が増えたような気がして、
少し街に散歩に出てみた。
華やぐ季節。
街はキラキラと輝いてみえた。
私は街の輝きが増す前に帰路についた。
よくデートの日の前とかに作ったっけ、てるてる坊主。
雨が降りませんようにって。
アハハ……
大きなてるてる坊主も作ったっけ。
それは、
私の家に行くための道の階段をゆっくり、
登っていくと見えてくるんだ。
今は彼と逢えますようにって、
一人作ってる。
今すぐ逢いたい……
どれくらい待てば逢えるの……?
そう思うたび、
心が締め付けられる思いがした。
あなた今頃、何をしているのでしょう?
電話も、ぜんぜんしてないから声も忘れちゃった?
クリスマスまでには、
間に合うように私の元へ帰ってきて……
きっと
そんな願いが、
今言える、すごく背伸びした笑顔の私。
すごく脆いけど、せいいっぱいの笑顔。