先生が私に恋をした~2~
「奏、ただいま」
「おかえりなさい、謙介さん」

会いたくて会いたくて想い焦がれた人が、手の届く距離で
微笑んで、呼吸してる

精一杯の笑顔で

「会いたかった、、、」
「奏、おいで」

その後、涙腺が崩壊したのは言うまでもない

私の淡い期待通りに夜、謙介さんから連絡があった

日中は片付けやら、帰国の報告やらで忙しかったらしい

話したいことも沢山あったはずなのに
泣いてすがることしかできなかった

笑顔で迎える約束はほんの一瞬だけ
果たすことが出来たから、謙介さんは嬉しそうに
ありがとうと言ってくれた

その夜は会えなかった一年を取り戻すように
求め合う手は止まらなかった


「謙介さん、おかえりなさい」

夢じゃないと確認するために、愛しい人に触れた

「うん。奏、待っててくれてありがとう」

抱き締める腕に力を込めて
お互いの寝息を肌で感じながら朝日を浴びて眠りについた


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