先生が私に恋をした~2~
そんな9月のある日
私の前には腕組みをして、仏頂面で仁王立ちする
近藤先生がいる

なんで、そうなってるかと言うと、、、、

遡ること15分ほど前
帰ろうと外に出た私を車の前で待ち伏せしていた先生

「お疲れ様でした」

先生の前を素通りしようとしたら

「おい」

へ?お、おいー?
なんですとー?
文句でも言ってやろうかと息巻いて先生を見た

目が合った途端、ふわりと笑った

反則じゃん。なに、それ、、、

「なんでしょう?」
「時間ある?」
「なんでですか?」
「用があるから」
「どんな?」

だんだんと近藤先生の顔色が変わっていく

あ、もしかして怒らせた?
なんかまずいこと言ったかな

「わざと?」
「何がですか?」

ハァーと苛立った溜息が私の頭上に降ってきた

恐る恐る見上げると
腕組みをして、仏頂面で仁王立ちの先生がいます


「あのー?」
「行くのか、行かないのか、どっち?」
「わ、わかりました。行きます」

またどこへ?とか質問したら角が生えてきそうだったので
咄嗟に行きますと言ったけど
一体どこへ?


怪訝そうな顔をしていた私のおでこをつつき
行くぞ、とさっさと行ってしまう

その場に立ち尽くしてると

「何してる、早く」
「は、はい」

慌てて後ろを追いかけた

なんか、キャラ変わってない?
気のせい?



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