先生が私に恋をした~2~
唇が離れてすぐに私は反論した


「先生、いい加減にしてください。」
「嫌われてもいい」
「は?なに言って。せっかく夜景のキレイな思い出で
終われたのに、、、」
「だよな、、、酒のせいだな。」


目を伏せた横顔はどこか、悲しげで、それは
私がかっしーに冷たく当たったときと同じだった

先生を自宅近くまで送り届けて、私はUターンして
そのまま真っ直ぐ家へと帰った
家に着いたのは22時少し前だった

何気に携帯を見ると新着メールが一件

ー奏さん、大丈夫?ー

心配したのか、送り主はかっしーだった

ー大丈夫だよ。今家に着いたからー

送信が終わると同時に電話が鳴る
相手も確認せずに慌てて出てしまった


「もしもし、奏さん?本当に大丈夫?」
「大丈夫だよ。心配症だね、かっしーは」
「近藤先生に何かされたかと、、、」
「あはは、何もないよ。」
「そっか、なら良かった」
「かっしーはどこにいたの?」

二次会のお店の中にしては静かすぎるし、、、

「途中で抜けて、今タクシー」
「じゃあ、気を付けてね」
「うん、また月曜日に」

携帯をバッグにしまい、鍵を開けて家に入った

あと、一週間、何も起きませんように、、、



< 49 / 105 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop