先生が私に恋をした~2~
金曜日の午後、近藤先生と一緒にする最後

明日当直が先生自身の当院での最後の勤務になる

私はずっとPCと対面しままの先生に声をかけた


「近藤先生?」
「んー?」

声だけ返答がくる。
姿勢はPCと向き合った状態をキープしてる

「私が勤務についてから、三年半、お世話になりました
東京でも、身体には気を付けて無理せずに頑張って下さい」

お辞儀をして顔をあげた

いつの間にか先生はPCの手をとめて、私に向き合って
椅子に座ってる
先生はひじ掛けに手をついて立ち上がると

「こちらこそ。仕事でもそれ以外でも迷惑かけたことも
あったな。色々と感謝してる。」

「いえ、迷惑なんて、、、そんなことありません。
私こそ慣れないうちは沢山ミスしたり、先生の仕事の
足引っ張ったり迷惑かけてしまいました。」


「そんなことはない。慣れないうちは出来なくて当たり前だ。それを悪いとは思わない。」

近藤先生は髪をかきあげてクシャッとしたあと

「最後に頼みがある」

真剣な眼差しが私の目を見据えた



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