先生が私に恋をした~2~
仕事帰り、倉科さんと近くのファミレスに入った

平日の夜だからか、ずいぶんと席にも余裕がある
二人で窓側のソファ席に座った

倉科さんはペペロンチーノのパスタ、私はハンバーグの
ドリアにした。それとドリンクバー。
基本、炭酸はビール以外飲まないけど、たまには、、、
コーラを選んだ

一息ついて、倉科さんの話を聞き出す

「それで、何があったの?」

倉科さんは視線を私から手元のアイスティーへ変える

「働き始めて一ヶ月なるんですけど、なかなか仕事
覚えられなくて、、、それで、いつも怒られちゃうんです」

「まだ一ヶ月だから、これから少しずつ慣れていくよ」

「看護師さんたちもそう言ってくれるんですけど、、、」

「ん?じゃあ、誰に怒られるの?」

「神崎先生とか、院長とか、、、私、動作が遅いので」

院長はなんか分かる気がするけど、短気だし、緊迫状態の
ときは余計にピリピリしてるから
でも、神崎先生は、なんか意外かも。

確かにドライな性格ではあるけど、、、


「私、資格もなにもないので医療の知識も皆無ですし」

資格、関係ないのにその文字に反応してしまうのは
私が考えてる、好きの資格。

真面目な話の最中なのに、私の頭のなかは不謹慎にも
日野先生で埋め尽くされてる
電話に出れなかったのがずっと引っ掛かってるから、、、


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