先生が私に恋をした~2~
寝不足の身体を引きずって、診察室のドアを開けた

そこには由紀さんと楽しそうに話すかっしーの姿

やっぱり、昨日見た光景は嘘じゃなかったと痛感する

「おはよう、奏さん」
「おはようございます」
「奏ちゃん、どうしたのー?顔色悪いよ?」

由紀さんが心配そうな顔をして私をみる


「何でもないです」
「そう?ならいいんだけど」

何やってるんだろう私は
別に由紀さんが悪いわけじゃないのに

あからさまに冷たい言い方をしてしまったと、すぐに
後悔した

私がとやかく言える立場じゃないのに


私はきっと醜い

日野先生のことが好きなくせに
かっしーの隣で笑っていた由紀さんが恨めしく思うなんて

自分の最低さに心底ガッカリする


かっしーの幸せを邪魔する権利なんて、私には欠片も
ないのに

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