先生が私に恋をした~2~
何も手につかない
仕事に集中しなきゃ、、、

そう思えば思うほどボロボロにミスを連発してしまう
インシデントにはならないものの、些細なミスが
大きなミスに繋がることも少なくはない

なのに、、、

私は切り替えようとため息と深呼吸を三回繰り返した

私の異変にいち早く気付いたのはやっぱりかっしーで

「奏さん?どうしたの?今日の奏さんいつもと違う」

あなたのせい。

そんなこと口が裂けても言えない
私はぐっと言葉を飲み込んで今出来る精一杯の笑顔で
振り返った

「ごめんね。今日ミスばっかりで。」
「そうじゃなくて、何かあった?」
「何もないよー。」
「でも、、、」

ドサッ
診察のカルテをかっしーのそばに置いたことで続く言葉は
遮られた

忘れよう、昨日みたことも、、、
それから、醜い自分のドロドロした心の内も、、、




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