先生が私に恋をした~2~
どこに行くか迷った私は水族館を提案した

子供っぽいとか、意外だね、とか言われるんだろうなー

でも、だいぶ荒んでしまった私には水族館がもってこいだと
思った

癒されたい。
というよりは、何も考えなくてすむから。純粋になれそうだから

「あ、いーねー。デートっぽいじゃん」

多少なりとも浮かれているかっしーは水族館に賛成みたい

「よし、じゃあ、行こっか」
「うん」

水族館はここから一時間ほど。
私は初めて行くけど、迷うことなくスイスイとハンドルを
切るかっしー。

誰と来たの?
野暮な質問はため息と一緒に足元に零れ落ちる

何を気にしてるのか。

かっしーにはかっしーの人生があって、私には知らない過去も沢山ある

都合のいいことだらけの貪欲な自分に無理矢理蓋をした



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