先生が私に恋をした~2~
浮き足だって、スキップしたい気持ちを押し殺して
いつも通りゆっくりと歩く

昨日のことを思い出しては朝からニヤけっぱなしで
もう溶けてなくなりそうだ


「おはようございます」

元気全開に診察室のドアを開ける


「おはよう、奏さん。今日はご機嫌いいようで」

「そうですか?普通ですよ」


神崎先生と挨拶を交わして、回ってきたカルテを
チェックする

心なしかボールペンを動かす右手も軽快だ


はぁー、、、

何回聞いても謙介さんに呼ばれる”奏“は特別で
思い出すだけで耳の奥が熱くなる


浮かれていたせいか、一日中そのことで頭がいっぱいになり

昨日のことをかっしーにお礼すらしなかった

いつもはちゃんと、翌日にありがとうって伝えてたのに


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