先生が私に恋をした~2~
もう一度、話し合おう

かっしーには幸せになってもらいたい

その相手は私じゃない

私は日野先生が好き。

愛しいと思う、喉から手が出るくらいに欲しいのは
日野先生だけ

だから、これ以上、かっしーを振り回すわけにはいかない


午後、かっしーの医局掃除で誕生日のお礼を言ったあと
私は本題に入った

ソファに並んで座る

変なの。
別れ話でもするような重々しい雰囲気

「あのね、かっしー、誕生日の夜、日野先生から
電話があったの」
「本当に?奏さんの願いが通じたね」
「うん、それでね、やっぱり日野先生が好きって
あらためて思ったんだ」
「うん、奏さんの言いたいことは分かってる」


フゥーッと深呼吸したかっしー

「分かってるんだよ。もう、あきらめようって何度も
思った」
「うん。」

かっしーの辛さが微かに触れた左腕から、じんわりと
伝わってくる


< 85 / 105 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop