シロツメクサ
「どう?気が付いた?」
「ママ?パパ!……あなた。」
どうやら、あの時に私は、
気を失って崩れ落ちたようだった。
見慣れない白い壁に揺れるカーテンを見ながら、
少しずつ記憶の整理。
自分で自分を確かめる。
1つづつ、1つづつ。
それに、現実と心を重ねるのに時間がかかった。
「そう、思ったより場所が悪かったのね」
軸足となる右足の膝から下は何もなかった。
「大丈夫だよ!あの草原だって、また行こうよ!」
その言葉から、何日が過ぎただろう。
私は退院した。