壊れるほど君を愛してる
俺は部活に熱心に取り組んでいた。大好きサッカーを止めるはずがない。
俺はシュートを決めた。今日一日でシュートした数はこれで何回目だろうか。
休憩時間に入ると、俺は水筒の麦茶を飲みながらあの本を開いた。
*****
彼は一つ上の先輩で、この恋は実ることは無いと思った。多分、彼女が居ると思う。
彼がサッカー部だと言うのは噂で聞いた。彼がサッカーをしているところを見てみたいなんて考えてしまうのだ。
彼は今日もどこかで誰かを笑顔にしているのだろう。嫌われ者の私とは大違いだ。気も合わないだろう。
でも、毎週月曜日が楽しみになった。彼は三年生で部活を引退しているため、放課後はすれ違うことすら無い。だけど、月曜日は早帰りだから玄関前で誰かと仲良く話しているところを見掛けることが出来る。
姿を見れただけで幸せだけど、ストーカーまで行かないようにしている。彼の家を調べようなんて思わないし、こっそり彼を追うなんて気持ち悪いことはしない。
いつも気持ちを抑えて学校に来ている。今日も彼はどうしているのか考えて。
*****
主人公の好きな人もサッカー部で先輩だと言うことを知った。俺と似てる、そう思った。
休憩時間も終わって練習が再開する。高校サッカーって結構キツイものだと思った。
頬に汗が伝う。ベトベトするけど、それは仕方ないことだ。頑張った証だから。
俺はまたシュートを決めた。