幽霊の君と僕
僕は不思議と涙が流れなかった。
なんだか他人事のように思っていたのだ。
_あぁ、誰か死んだんだな_
そう思っているだけの自分が怖かった。
数日後、彼女のお葬式が行われた。
友達が多く人気者だった彼女。
クラス全員が参加し、涙を流した。
僕一人を除いて。
お葬式が終わったあとも、僕が退院したあとも、
僕はずっとボーッとしていた。
なにも考えられなかった。
考えたくなかった。
受け入れられない。
受け入れたくない。
涙が何度か出そうになったけれど、
やっぱり溢れかけた涙は僕の目から出ることなく
乾いていった。
そんな僕を心配した母親がドア越しに
すこし外の空気を吸ってこい、と言ってきた。
でも体が全く動かない。
まるであの事故があった日のように動けない。
ドアの近くで僕がこの1週間全く手をつけていない
食事が腐臭を撒き散らしていた。
あぁ、もうだめだ。
死ぬのか、僕は、もう一度。
そう思った。
もう目すら開けられない。
僕は一度深呼吸をして、最後になるであろう
この世の空気を吸った___
つもりだった。
なんだか他人事のように思っていたのだ。
_あぁ、誰か死んだんだな_
そう思っているだけの自分が怖かった。
数日後、彼女のお葬式が行われた。
友達が多く人気者だった彼女。
クラス全員が参加し、涙を流した。
僕一人を除いて。
お葬式が終わったあとも、僕が退院したあとも、
僕はずっとボーッとしていた。
なにも考えられなかった。
考えたくなかった。
受け入れられない。
受け入れたくない。
涙が何度か出そうになったけれど、
やっぱり溢れかけた涙は僕の目から出ることなく
乾いていった。
そんな僕を心配した母親がドア越しに
すこし外の空気を吸ってこい、と言ってきた。
でも体が全く動かない。
まるであの事故があった日のように動けない。
ドアの近くで僕がこの1週間全く手をつけていない
食事が腐臭を撒き散らしていた。
あぁ、もうだめだ。
死ぬのか、僕は、もう一度。
そう思った。
もう目すら開けられない。
僕は一度深呼吸をして、最後になるであろう
この世の空気を吸った___
つもりだった。