俺様上司の甘い口づけ


あの日から成瀬さんの家に行くことはなかった。


誘われたりもしたけどやんわり断って。


結局向き合うとか言っときながら
向き合えなかったのだ。


流石にこんなモヤモヤ抱えたままさよならなんて


…だめだよね



今日は成瀬さんの最終日。


特に送別会はやらないらしい。


課でひとり推薦ということもあり
妬みが無いわけじゃないし
成瀬さん自身が面倒だからという理由だ


本人がやりたくないのにやることもない。


私の誘いに乗ってくれるかは賭けだったが
家に来てもいいということで仕事終わりに二人で過ごすことになった


佐紀も来たいと言っていたが
早乙女さんの起点でなんとか2人になることができた


ふたりでの最後のご飯かもしれない。
そんな思いを胸に成瀬さんのマンションに向かう

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