俺様上司の甘い口づけ


現場に行ったはいいものの
私がやってきた仕事が活かされるような場はあまりなく、初めてのことばかりだった


私「こんな金魚の糞みたいでいいのでしょうか」


成「俺を金魚に例えるな」


私「私が糞なのはいいんですね」


成「フッ…今日は顔を広げる場だと思え」

そうか成瀬さんは私が次仕事がしやすいように
今日という日をつくってくれたんだ

私「ありがとうございます」


成「ま。上司として何もやれてないから
先輩として責任を感じてるだけなんでね」

あれ、なんかそれどこかで…

私「あ!?昨日聞いてたんですか?」


成「まぁそりゃあんなに大きな声で扉開けて話してれば聞こえるさ」


私「じゃあなんで昨日私に」


成「だから最後まで聞けと言っただろ。
お前がそんなことするやつだとは思ってない」


私「ひどいです、
昨日はすっごい傷ついたんですから」


成「東條さんを抑えるためには仕方がなかった
お前には後で弁解しようとしたし
だから最後まで聞かないのお前が悪い」


私「そうかもしれませんけど」

言いくるめられた感じがするけど
納得してしまった

成「午後の点灯式まで時間ない。仕事するぞ」


私「まだ朝ですど…」


成「バカもう昼前じゃねえか」

私の腕は掴まれ時計を盗み見られた

もうそんな時間なんだ

成瀬さんに話しかけにきた人たちのおかげで
時間はそんなにも押していた
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