俺様上司の甘い口づけ
私は少しその空気を我慢して用もないパソコンをかちゃかちゃといじりながら
数十分後にトイレに向かった。
“キャハハはっさっきの中野先輩の顔見たー?”
“ちょー!被害者ヅラしてたよね”
被害者ヅラ?
心臓がばくばくいう。
“まぁ、調子乗りすぎだったもんね。
成瀬さんとペアとかありえないーっ”
“ちょっとっそんな悪口聞かれたらどうするの!”
少し大人っぽい声。
“あっ!センパーイっ
先輩だってうっとおしいって言ってたじゃないですかー!”
“まぁね〜”
“““あはははは!”””
甲高い声が廊下にまで響く
トイレに逃げようとしたのがダメだったんだ…
なんだって逃げようとするから。
でも、私はトイレに入る度胸なんかなくて
静かにデスクに戻った。