ダメ女
手紙
ある日、ポストに手紙が入っていた。
明美の弟からだった。
明美とは、病院を退院したあとに離婚届けを書いて明美の実家に送った。
手紙は、読まなかった。
憎しみは何も産まずただ怒りが増すだけだという事をこの1年間で知った。
手紙を捨てて過去にサヨナラと呟いた。
しかし、僕は、手紙が気になってゴミ箱から拾って読んでみた。
そこには、謝罪の言葉とパソコンのアドレスが書かれていた。
僕は、明美の弟を心の中では許しているけれど、心の奥底では許してなどいなかった事を実感した。
【明美を返して下さい!もう、俺の人生に土足で入って来ないで下さい!今は、新しい家族がいます。もう邪魔しないで下さい。】
僕は、気がつくとメールを送信していた。
メールの返信が来たのは次の日だった。
【申し訳ありません。1度、姉と仲良く歩いている加藤さんを車で走っている時に見ました。すぐに車を停めて謝罪しなくてはいけない事は分かっているのに出来ませんでした。姉があんなに幸せそうにしているのを初めて見ました。】
僕は、メールを読んで苦しんだのは僕だけではなく、たくさんの人が僕達夫婦の事を考えてくれたんだなと感じた。
怒りは絶望。
それを、明美の弟は僕に教えてくれた。
明美の笑顔を思い出して号泣した。
本当に…本当に…さようなら、明美。
明美の弟からだった。
明美とは、病院を退院したあとに離婚届けを書いて明美の実家に送った。
手紙は、読まなかった。
憎しみは何も産まずただ怒りが増すだけだという事をこの1年間で知った。
手紙を捨てて過去にサヨナラと呟いた。
しかし、僕は、手紙が気になってゴミ箱から拾って読んでみた。
そこには、謝罪の言葉とパソコンのアドレスが書かれていた。
僕は、明美の弟を心の中では許しているけれど、心の奥底では許してなどいなかった事を実感した。
【明美を返して下さい!もう、俺の人生に土足で入って来ないで下さい!今は、新しい家族がいます。もう邪魔しないで下さい。】
僕は、気がつくとメールを送信していた。
メールの返信が来たのは次の日だった。
【申し訳ありません。1度、姉と仲良く歩いている加藤さんを車で走っている時に見ました。すぐに車を停めて謝罪しなくてはいけない事は分かっているのに出来ませんでした。姉があんなに幸せそうにしているのを初めて見ました。】
僕は、メールを読んで苦しんだのは僕だけではなく、たくさんの人が僕達夫婦の事を考えてくれたんだなと感じた。
怒りは絶望。
それを、明美の弟は僕に教えてくれた。
明美の笑顔を思い出して号泣した。
本当に…本当に…さようなら、明美。