『The story of……』
「また失ってしまうことを恐れてキミを拒絶し……傷付けてしまった。ごめんね……僕は最低だ」



「最低なんかじゃありませんっ。そんなの誰にだって有ります……。弱い所も狡い所も」



現にわたしも、ずっと更紗さんに嫉妬していた。
けど、先輩に嫌われるのが怖くて言えなかった。


わたしも、弱くて狡い感情で一杯だった。



「それに……先輩は優しい」


だから、わたしは大好きです。



そう言ってはにかんだわたしを、立ち上がった先輩がまたギュッと抱き締めた。




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