『The story of……』
「年上の癖に頼りないって言ってたけど……だから俺、頑張って守りたいって思うんです」
後ろからふわっと抱き寄せられ、耳元に聡利くんの囁きが聞こえてくる。
「俺だって情けないとこ一杯あるけど……多分、あなたの為なら頑張れるからっ」
口調が強くなるにつれて、回していた腕の力が増していく。
わたしの為に……なんて言ってくれる聡利くんを、情けないなんて思ったことないよ?
それに、
「だったら、支え合っていこ? わたしも頑張ってしっかりするから」
足りない部分は二人で補えば良い。
振り向いた聡利くんの顔は、今までで一番凛々しくて優しい笑顔だった。
きっと……聡利くんの優しさに包まれてれば、わたしだって頑張れる。
だから、わたしの肩で良かったら……いつでも寄りかかってね?
一緒に一歩一歩、進んでいこ……二人でずっと。
-聡利編ED-