『The story of……』
「あーぁ……。ホンマにぶっきらぼうな奴やなぁ」
後ろから聞こえた声に、わたしは慌てて後ろを振り返った。
「三瀬くんっ」
そこに立っていたのは、クラスメートの三瀬 寅毅(みつせ ともき)くんだった。
どうやらさっきまでのやりとりを見ていたみたい。
沈んだ顔したわたしに、
「寅毅くんでえぇよ。愛都ちゃん」
にっこり笑って、頭を軽く撫でた。
小さな作り笑いで笑い返した寅毅くんは、すぐさま困ったような顔で視線を玄関の方へ向けた。
「翔卯が言ったこと、気にせんでえぇよ」
「えっ?」
寅毅くんの顔にまた、笑顔が戻って、わたしににっと笑いかけてくれる。
「俺に関わるなってヤツ。あれ、ワザとやから」
「ワザと?」
「そっ。自分と関わって愛都ちゃんにまで変な噂が立たんようにってしてんねん」
(そうだったんだぁ……)
「やから気にせんでえぇよ。ショックやったっていうなら、俺が慰めてあげるでっ?」
「ふふっ。ありがとうっ」
寅毅くんのおかげで、沈んだ気持ちがちょっとだけ明るくなれた。
(次会ったら、きちんと謝ろう)
後ろから聞こえた声に、わたしは慌てて後ろを振り返った。
「三瀬くんっ」
そこに立っていたのは、クラスメートの三瀬 寅毅(みつせ ともき)くんだった。
どうやらさっきまでのやりとりを見ていたみたい。
沈んだ顔したわたしに、
「寅毅くんでえぇよ。愛都ちゃん」
にっこり笑って、頭を軽く撫でた。
小さな作り笑いで笑い返した寅毅くんは、すぐさま困ったような顔で視線を玄関の方へ向けた。
「翔卯が言ったこと、気にせんでえぇよ」
「えっ?」
寅毅くんの顔にまた、笑顔が戻って、わたしににっと笑いかけてくれる。
「俺に関わるなってヤツ。あれ、ワザとやから」
「ワザと?」
「そっ。自分と関わって愛都ちゃんにまで変な噂が立たんようにってしてんねん」
(そうだったんだぁ……)
「やから気にせんでえぇよ。ショックやったっていうなら、俺が慰めてあげるでっ?」
「ふふっ。ありがとうっ」
寅毅くんのおかげで、沈んだ気持ちがちょっとだけ明るくなれた。
(次会ったら、きちんと謝ろう)