5人の王子とお姫様!
気にかけてくれる聖に対して当たりが強くなってしまったことに、罪悪感が湧かないといえば嘘になるけど。
元から話すこと自体が得意じゃない私に、気の利いたことが言えるわけもない。
だって、今更どう取り繕ったらいいの…?
自分について話せば話題作りになるって聞いたことはあるけど、そういう類は特に苦手だ。
最悪、相手の気分を更に害してしまう。
今度も、そうなるのかな。
ちらりと視線を聖に向ける。
考える時の癖なのか、指先で軽く顎に触れながら、目線を斜め下に向けて悩むように顔を固くしている。
聖も呆れた?
私といると疲れる?
……もしかして、また…離れてく……?
誰かが…?
それは嫌だな…。
そう思ったら唇が勝手に動いていた。