5人の王子とお姫様!
無言で聖に向き直る。
「……聖」
「…何かな、天音ちゃん」
「行く、パーティー」
「……は、え?」
私の突然の手のひら返しに、訳が分からないという顔をする聖。
困惑した面持ちで、今度こそ余裕を失くしている。
「行く。ご馳走食べる」
「……あ、ああ。そういうことか。
まあ……出てくれるなら、何でもいいか…」
お腹、空いたな…。
グゥ、と鳴る腹の虫を抑える術を知らない私は、ただただ料理に想像を膨らませる。
叔母さんのことだから、きっとすごいご馳走が並ぶんだろうな。
何食べようかな。
代表挨拶のことなんて頭から抜け落ちて、私は夢の世界に旅立つのだった。