5人の王子とお姫様!
期待値ゼロです
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そして、あっという間にパーティー当日。
何のために作られたのか、会場は学園内に併設された無駄に広いダンスホール。
そこに集まる9割以上が男性で、教職員を含めても、女性は限りなく少ない。
本音として、うるさい。
そして騒がしい。
そんな中、私は何をしているかというと……
ひょい、ひょいひょい、ひょい。
素早く食べ物が運ばれて行く先は、手の上の大皿。
取っては乗せて、また取っては放り入れる。
黙々と行われる作業。
続けるうちに、こんもりとお皿に盛られた豪勢な料理たち。
……否、ごちゃまぜで最早それが何の料理かも一見して怪しい。
そう、私は今まさに、料理に夢中だった。
「あ、天音…。なんや、えらい量やけどそれ全部食うのか?」
「無理、食べれない」
光邦の問いに返しながら、ぶんぶんと首を横に振る。