5人の王子とお姫様!
たとえ言葉にしないまでも、おそらく誰でも持っているだろう、ありふれた感情。
あいつのそれは、はっきり形を成しているみたいに強いと印象付けられた。
慰めたつもりなんてない。
飛び火すんのが嫌だっただけ。
それだけだと言い聞かせるけど、浮かんでくるのは、まだ鮮明に刻まれたあいつの笑顔。
不覚にも動揺してしまった。
何かつっかえたような感覚が胸の内に生じる。
どことなしか顔も熱い。
何なんだよ、これ。
「あー……意味分かんね」