5人の王子とお姫様!
はあ、と深くため息を吐いてリビングに入る。
ソファーに座ってテレビを見る聖とは別の椅子に腰掛ける。
と、聖が眉をひそめた。
「楓斗、どうかした?」
「何がだよ」
「顔が赤いから何かあったのかと」
「っうるせ、何でもねーよ」
情けない理由だ、話せるわけない。
本気で心配されて、ふいっと顔をそらす。
また熱くなってきた気がする。
勘弁してくれ。
頭を抱えて、雑念を振り払うように努める。
そんな不審な行動をする俺に、聖が首を傾げたのは言うまでもない。
【楓斗side end】