5人の王子とお姫様!



「ええっと…怒ってないの……?」


「……それは、本当にごめんなさい。今は別にそんなんじゃなくて、怒ってないから…あの……」


「ん?」


「許して、くれる?」



おずおず、と。


反応が怖くて、顔が見れなくなる。


許してもらえなかったら、どうすれば……いいんだろう。



緊張、恐怖。


悲しくて、寂しくて、泣きたくて、考えるだけで気分が悪くなってくる。



「天音……えっと、大丈夫?」


ぐるぐる、ぐるぐる。


そんな私の思考を止めたのは、素っ頓狂な琉羽の声。



「……何が…?」


「何がって……だって僕たちが悪いんだよね?なんで天音が謝るの?」


「……嫌な態度、取ったから…」


「あ、ああ〜…」


思い当たりがある、と。


琉羽と光邦の表情が物語っていた。


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