5人の王子とお姫様!
多分、食べれるとは…思う。
……自信、ないけど。
久しぶりだったから少し不安だけど、自分の腕を信じることにした。
と、そこへ……
グゥゥ、と盛大にお腹の音が鳴り響いた。
……さっそく来たらしい。
三度の飯とお昼寝をこよなく愛する、準備万端の大食漢から声がかかる。
「食べたい…」
「どうぞ」
箸を片手に、既に臨戦態勢の空にさっとお弁当を差し出す。
にこにこ笑顔が眩しい、何か言いたげな聖は見ないふりをした。
だって、可哀想だったんだもん…。
リスみたいに口をもぐもぐさせる空が食べているミートボールはソースもお手製で、ちょっと自信がある。
言葉はないけど、ちゃんと感想を伝えてくれるのが嬉しい。
だって、本当に美味しそうに食べてくれるから。
それだけで作った甲斐があったし、誇らしい気持ちになった。