5人の王子とお姫様!
もしかして、違う?
私、間違えた?
そうだとしたら、私の行動は手助けでもなんでもなくて、逆にとんでもない事をしたことになる。
どうしよう…。
不安になって光邦に聞いてみた。
「おう、困っとった困っとった!ほんま助かったわぁ〜」
「よりによってそのアホに聞くなよ!」
調子がいい光邦の返事は、若干不審感を持たせるようなものだったけど。
それを楓斗に、突っ込まれてしまった。
「ねえ、聖。楓斗、何か怒ってる?」
「は、はは……楓斗じゃなくても怒るかな、あれは」
「……聖も?」
「うーん、そうだね……見たまま、かな。僕も空も琉羽も、みんな」
見たまんま……
よくよく目を凝らして見てみるけど、ダメだ。
残念ながら私の目には、楓斗が光邦を締め上げているという事実しか入ってこない。
……なんで怒ってるんだろう…。
やっぱり、私には分からなかった。