5人の王子とお姫様!



「あ、ごめーん。忘れてた」


不思議そうな私の様子に気付いた聖は、琉羽を見て「なるほど」と納得したように頷いた。



「琉羽から聞いていないんだね。
毎年そうなんだけど、体育祭で学年優勝したクラスには飲食店の食べ放題チケットがもらえるんだよ。場所はその都度変わるから直前まで知らされないんだけどね」


「……食べ、放題…っ」


「うん。今年は焼肉だよ」



や、やきにくっ…!


にこやかに笑う聖は、一層笑みを深めた。


そんなの、もちろん……



「行く…!」


賛同する空もこくこくと大きく首を縦にふる。



「うん、了解。天音ちゃん、空が参加、っと」


「はいはーい!僕もー!」


「琉羽はさっき点呼をとったよ」


「あ、そーだった」



元気に手を挙げた琉羽は、聖に指摘されてペロリと舌を出す。


一方、幹事を任されているのか名簿を片手にチェックをつける聖。


学年違うのに、大変だな…。


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