5人の王子とお姫様!
それだけで、さっき見捨てられたことへの不満はキレイさっぱり消えてなくなる。
私、単純なのかな…。
我ながら甘いと思いながらも、息をするように弟を愛でてしまう。
座れ座れと、隣をポンポン叩いて昴を呼ぶ。
さっき逃げた時の負い目があるのか、やけに素直に言うことを聞いた。
それが健気で、また胸を打たれる私は生粋の弟溺愛者だ。
「遊ばないの?」
「疲れた」
「…動いてないくせに」
「でも疲れた。すごく疲れた」
「ふーん」
「だから癒して」という無言のサインだったけど、興味無さげな昴の言葉であえなく会話終了。
私の思いに気付いているのかいないのか…。
諦めきれず、構って欲しくて横の昴に体重をかけるも即座に押し返された。
拒否、された…。
しゅんと肩を落として見せるけど、無表情でスルーという塩対応。
……いいもん、別に。