5人の王子とお姫様!
クーラーボックスから冷えたスポーツドリンクを取り出して一気に飲む。
諦めモードで海を眺めていると、昴がぽつりと呟いた。
「俺、嫌われてるのかな…」
「……え?」
……だ、誰…。
私の昴を嫌ってるのは…。
こんなに寂しそうな昴をいじめるなんて。
遠くを眺める昴の視線の先にある海のほうを目で追うけど、遠すぎて誰のことを言っているのか分からない。
目を細めて犯人を探す私に、言いづらそうに昴は口を開いた。
「あの、穂崎って人」
「……え、琉羽…?」
確かに、初めて昴を見た時の態度は悪かったけど。
それは別に嫌いとかじゃないと思う。
でも私の時はあんな感じじゃなかったな…。
なんというか、目一杯愛想を振りまいてるみたいだった。
……なんでだろう。