5人の王子とお姫様!
かなり疲弊した3人と、目に見えて残念がる光邦との差が激しい。
むしろ光邦、満喫し尽くして肌が艶めいてる。
あそこに空が加わってたら、また違った絵面になってたかも。
パラソルの下で食後の昼寝を満喫する空を見て、それもそれで面白かったかもしれないと思う。
「姉さんっ…」
さっきからずっと、ぐいぐい手を引いてくる昴。
語調を強めて急かしてくる弟に、はいはい、と返事をしながらその場を離れかける。
と、視界の端に2人の女の子が写った。
おお、強者だ…。
楓斗のあの暴言でも逃げないなんて。
一体どんな子たちなんだろう、と窺ってみる。
「……え…」
最初に感じたのは、よく分からない衝撃。
頭を何か固いもので殴られたかと思った。
派手めな化粧と、傷むくらい染められた髪。
自分達が勝ち組だと信じて疑わない、挑戦的な態度。
目を合わせることも躊躇する。