5人の王子とお姫様!
特別寮の変人……もとい、個性派集団です
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叔母さんの言う通り、すぐ前に寮は構えていた。
最終地点で迷っていた中庭の先に見えていた建物。
近くで見ても特別大きいわけじゃないけど。
2階建て、綺麗、すごい。
呆然とする。
再三続くデジャヴ感。
なんか、学校の敷地内って感じがしないからだと思うけど。
いつまでも呆けているわけにもいかなくて、両開きの扉を片方開けて滑り込む。
ロビーと見間違えそうなほど広い廊下。
照明に反射してピカピカと光る、タイル張りの床……かと思いきや、これはまさか。
よくよく見てみれば、床は一面、大理石。
……あ、壁も。
遠目に見た限りで窺える、調度品の数々。
それらが相当な値打ち物だと、傍目から見ても明らか。
叔母さんのことだ、きっと全て特注品に違いない。
あの人、お金ばっかり、持ってるから。
そう考えれば、更に金銭は上乗せされる。