5人の王子とお姫様!
何気ない日常が嬉しくて
**
朝、私が起きていくとすごい騒ぎになった。
まず、琉羽が涙目で抱きついてきた。
「あ、天音ぇ!!心配したよぉー!!」
ね、熱烈な歓迎…。
耳元で響く大声に、いつもなら眉を顰めていた私だけど、なんだか今は心地いい。
ああ、戻ってきたんだな、っていう感じ。
自分以上に自分の体調を労ってくれる大切な人たちがいる。
嬉しくて、自然と頬が緩むのを感じる。
なでなで、と琉羽の頭を撫でていると、そんな私の頭をポンポンしてくれる人。
「ほんま、良かったわ。心配したんやぞ」
「光邦、ごめんね。心配、かけて…」
「ほんまやぞ!……あ、すまんな。
……ああもう、心臓どうにかなるかと思ったわ。こんなん、二度とごめんやで」
「うん、ごめんね」