5人の王子とお姫様!



「んあー!ぜんっぜん理解できひん。
てか、ええやん。宿題なんか適当でも生きてけるやろ。ちぃっと先生に怒られるくらいやん」


「怒られる前提で最終日まで白紙なのはダメ」



公式を差す指を机の上でコツコツ鳴らしながら、じとりと光邦を見る。


そんなことをしても当の本人はどこ吹く風で、危機感が全く感じられない。



どうしたら真面目に勉強してくれるんだろう…。



「そもそもこれに意味なんてあるん?将来役に立つとは思えへんし」


うーん、と頭を悩ませる私をよそに、光邦は手を頭の後ろで組んでまるでやる気がない様子を伝えてくる。


そこに、困った表情で笑う聖が現れた。



「今でさえ苦戦しているのに、公式の概念まで理解しようとするのは愚かだよ、光邦」


「いや、流石の俺でも馬鹿にされてるいうんは分かるでそれ」


そういうこと言いたいんとちゃう、と言う光邦をちらりと見て私に視線を向けてくる。


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