5人の王子とお姫様!
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私の不安に反して、光邦は頑張った。
朝起きてきた私がリビングに入って見たものは、テーブルに突っ伏して眠る光邦の姿だった。
そうっと近付いてみるも、起きる気配はない。
テーブルの上に乱雑に散らばっている教材を確認すると、全ページ書き込みで真っ黒だった。
多少の字の汚さには目をつぶるとして……
光邦、よくできました。
触れたら起きてしまうかもしれないとは思いつつも、えらいえらいと頭を撫でてやる。
頑張った、光邦。
私自身はそんなに大きなものじゃなくて、むしろちっぽけだと思えるほどだけど。
私の存在が光邦のどこに刺さったのか分からないけど、それでも。
少しでもやる気に繋がったなら良かったって思った。
……のに。
「ぐへへへへ…」
なんとも気色の悪い声。
今にも舌なめずりをしてきそうなその声の主は、今しがた私が絶賛してた相手。