5人の王子とお姫様!
いつのまにやら目をカッと見開いた光邦が、唇を歪めて笑っていた。
というか目の焦点が合ってなくて、少し怖いくらい。
「……いつから起きてたの」
「ぐへ、え、あー……つい、今さっき」
「へえ…」
「……やっ!たった今や今!何も見てへん何も見てへん。ほらまだ眠そうやろ!」
元気アピールしながら眠そうとか言われても…。
つまりは、頭を撫でていたことも、私の頬が若干緩んでいたところも見られていたのか。
それ自体は別にどうということでもないけど。
光邦は何を慌ててるんだろう。
首を傾げる私に、光邦ははあ、とため息をついた。
「いらんお節介やったな」
「……え、私が?」
「ちゃうちゃう、自分にや!天音がやないからな!?」
……どういうことだろう。